抑えておきたい住宅ローンの基本項目⑦
住宅ローン控除の対象となる条件と申請方法を説明する
住宅ローン控除とは、マイホームを住宅ローンで購入した場合に、一定の割合に相当する金額が所得税から控除される制度のことです。また、所得税では控除しきれない場合には、住民税からも控除されます。この記事では、住宅ローン控除の対象となる条件と申請方法について説明します。
住宅ローン控除の対象となる条件
住宅ローン控除を受けるためには、以下の条件をすべて満たす必要があります。
- 住宅の新築または取得した日から6ヶ月以内に居住し、原則として控除適用年の12月31日まで居住していること。
- 控除適用年分の合計所得金額が2,000万円以下であること。
- 返済期間が10年以上である一定の住宅ローン等の残高があること。
- 新築又は取得をした住宅の床面積が50平方メートル以上で、床面積の2分の1以上の部分がもっぱら自己の居住の用に供するものであること。
※合計所得金額が1,000万円以下の場合、床面積が40㎡以上であること。
夫婦が別々に借りるローンの場合、所得はローンを組む人それぞれで判断します。ただし、各人の合計所得金額が2,000万円以下であることが要件になります。
住宅ローン控除の申請方法
住宅ローン控除を受けるためには、次の2つの方法があります。
- 年末調整
会社や組織から給与や報酬を受け取っている人は、年末調整で申請することができます。その場合は、毎年11月頃に会社から配布される「扶養控除等(異動)申告書」に必要事項を記入し、借入先から発行された「借入金残高証明書」や「借入金等特別控除申告書」などを添付して提出します。年末調整では、所得税だけでなく住民税も一緒に控除されます。 - 確定申告
会社や組織から給与や報酬を受け取っていない人や、年末調整で申請しなかった人は、確定申告で申請する必要があります。その場合は、毎年2月16日から3月15日までに国税庁や税務署に「確定申告書」を提出します。確定申告では、所得税だけでなく住民税も一緒に控除されます。ただし、確定申告書を提出した年度分から翌年度分までは、所得税の控除額が住民税の控除額に反映されます。その後の年度分は、住民税の申告書を提出することで控除されます。
住宅ローン控除の計算方法
住宅ローン控除の計算方法は、以下のようになります。
- 住宅ローンの返済期間が10年以上あることを条件に、年末時点の残高に対して0.7%の所得税が減税されます。所得税から引き切れないときには、住民税から減税します。住民税から減税できる金額には上限があり、所得税の課税総所得金額に応じて異なります。
- 住宅ローン控除の適用期間は、居住の用に供した年分から10年間です。ただし、居住の用に供した年分から10年目までに借入金等を完済した場合は、完済した年分までとなります。
- 住宅ローン控除の上限額は、居住の用に供した年分から3年目までが40万円、4年目から10年目までが20万円です。
以上が、住宅ローン控除の対象となる条件と申請方法を説明する記事です。住宅ローン控除は、マイホーム購入者にとって大きなメリットとなる制度です。ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
住宅ローン控除とは、マイホームを住宅ローンで購入した場合に、所得税や住民税から一定の金額が控除される制度です。住宅ローン控除を受けるためには、居住条件や所得条件、返済期間や床面積などの要件を満たす必要があります。また、住宅ローン控除の申請方法は、年末調整か確定申告のどちらかになります。住宅ローン控除の計算方法は、年末時点の残高に対して0.7%の所得税が減税されるというものです。住宅ローン控除は、マイホーム購入者にとって大きなメリットとなる制度です。ぜひ参考にしてみてください。
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